WordPressでは、6.5までがメジャーバージョンで、6.5.8の末尾にある8がマイナーバージョンにあたります。
管理画面に「このサイトは WordPress のメンテナンスリリースとセキュリティリリースのみで自動的に最新の状態に保たれます」と表示されている場合、6.5.8から6.5.9への更新は自動で行われます。
ですが、6.5.8から6.6.xへの更新は対象外。WordPressでは中央の数字が変わるタイミングをメジャーリリースとして扱うためです。
WordPressでは最初の2つの数字がメジャーバージョン
6.5.8という表記は、次のように読み解きます。
6.5:メジャーバージョン.8:マイナーバージョン
WordPress公式の「バージョン番号の付け方」にも明記されていますが、メジャーバージョンを決めるのは最初の2つの数字です。
そのため、6.5・6.6・6.7はそれぞれ独立したメジャーバージョン扱いになります。「7.0になったら特別なメジャーアップデート」というわけではありません。
3番目の数字が示すのはマイナーバージョンです。主に不具合の修正やセキュリティ対応がここに含まれます。
更新例で比べる
「メンテナンスリリースとセキュリティリリースのみ」を自動更新する設定での扱いは、次のとおりです。
| 更新 | WordPressでの扱い | 設定上の自動更新対象 |
|---|---|---|
6.5.8から6.5.9 | マイナーリリース | 対象 |
6.5.8から6.6.x | メジャーリリース | 対象外 |
6.5.8から7.0.x | メジャーリリース | 対象外 |
※ここでいう「対象」は自動更新が試みられるという意味で、サーバー環境や個別設定によっては更新が実行されない・失敗することもあります。
一般的なバージョン表記と違うため間違えやすい
間違えやすい原因は、一般的なセマンティックバージョニングと読み方が異なる点にあります。
セマンティックバージョニング(SemVer)なら、6.5.8は「メジャー6、マイナー5、パッチ8」と読むのが普通です。この感覚のままWordPressのバージョンを見ると、6.5から6.6への更新を「マイナー更新」だと勘違いしがちです。
WordPressではX.Yをひと括りでメジャーバージョンとみなし、3番目のZをマイナーバージョンとして扱います。
自動更新の設定によって対象は変わる
WordPressの自動更新機能には、マイナー更新のみを行う設定と、メジャー更新まで含める設定の2種類があります。
WordPress公式のアップグレード資料によれば、WordPress 5.6以降の新規インストール環境では、最初からメジャー・マイナー両方の自動更新が有効になっている場合があります。
一方、昔から運用しているサイトでは、マイナー更新のみを対象とする従来の設定が維持されていることも多く、その場合は管理画面に「メンテナンスリリースとセキュリティリリースのみ〜」と表示されます。
管理画面の表示だけでは判断できない場合がある
自動更新の動作は、wp-config.php 内の WP_AUTO_UPDATE_CORE 定数で上書きが可能です。この定数が記述されている場合、管理画面上の表示よりもファイル側の設定が優先されます。
また、テーマのフック(フィルター)や管理プラグイン、ホスティング会社独自の仕組みで自動更新を制御しているケースも珍しくありません。
「意図したとおりに更新されない」というときは、管理画面だけでなくサイト全体の設定をチェックしてみる必要があります。
古いメジャーバージョンを使い続けてよいわけではない
マイナー更新が自動で適用されているからといって、古いメジャーバージョンのまま使い続けて安全かというと、そうではありません。
過去のメジャーバージョンに対していつまでセキュリティ修正が提供されるかは保証されていません。メジャー更新の手動運用を行っている場合は、検証環境でテストしたうえで計画的にアップデートを進めるのが安心です。
まとめ
- WordPressでは
6.5までがメジャーバージョン 6.5.8の末尾にある8がマイナーバージョン6.5.8→6.5.9の更新はマイナーリリース6.5.8→6.6.xの更新はメジャーリリース- 自動更新の対象範囲は、サイトの設定や導入時期によって異なる
覚え方のコツは、「WordPressはX.Yがメジャー、3番目のZがマイナー」。これさえ覚えておけば、自動更新のメッセージに迷うこともなくなります。