2025年現在も現役で使っている自作PC。
性能的には問題ないのに、Windows 11へのアップグレードが「要件未満」ではじかれた。
その理由は:
- ディスクが MBR形式
- BIOSモードが レガシー
- Secure Boot無効
- TPMが未有効
だったからだ。

今回はこれらをすべて解決し、GPT・UEFI・Secure Boot・TPM 2.0 対応の環境に移行した実録記録。
最小限の作業で、安全かつ確実に移行したので、同じ状況の人の参考になればと思い、手順をまとめる。
✅ 事前準備:やる前に絶対やっておくこと
- Macrium Reflect Free Edition で Cドライブのディスクイメージを作成
- Rescue USB(起動メディア)も作成
- Windowsが MBR + Legacy BIOSモード で動いているか確認:
1 | msinfo32<br> |
→ BIOS モードが「レガシー」なら該当。
🧱 Step 1:ディスクのMBR → GPT変換(データ保持のまま)
- 管理者権限でコマンドプロンプトを開く
- 検証コマンドを実行:
1 | <br><code>mbr2gpt /validate /allowFullOS<br> |
- 問題なければ変換実行:
1 | mbr2gpt /convert /allowFullOS<br> |
→ 数十秒で完了。「成功」と出たらOK。
🧭 Step 2:BIOSをUEFIブート用に変更
BIOSセットアップ(DELキー / F2キーなど)に入り、以下を設定:
設定名 | 設定値 |
---|---|
CSM(Compatibility Support Module) | 無効(Disabled) |
OSタイプ | UEFIモード(Windows UEFI Mode) |
Secure Boot | 有効(Enabled) |
セキュアブートキー | デフォルトキーをインストール |
ブート順 | Windows Boot Manager を最上位に設定 |
🔐 Step 3:TPM(PTT/fTPM)を有効化
BIOS内の「PCH-FW Configuration」などから以下を設定:
設定名 | 設定値 |
---|---|
PTT(Intel)または fTPM(AMD) | 有効(Enabled) |
→ 初回設定時は警告が出るが、そのままOKで問題なし
🖥 Step 4:Windows起動後の確認
msinfo32
→ BIOSモード:UEFI、セキュアブート:有効tpm.msc
→ TPM 2.0が使用可能

📈 Step 5:PC 正常性チェックツールで再確認
Microsoftの「PC正常性チェック」ツールで確認すると…
✅ このPCはWindows 11のシステム要件を満たしています。

アップグレード条件を完全クリア!
✍️ まとめ:一度やれば長く使える
手順だけ見れば大変そうだが、実際にかかった時間は1〜2時間程度。
BIOSの操作とmbr2gpt
さえ慎重にやれば、Windowsをクリーンインストールせずに環境移行できる。
「古いPCだから」と諦めていた人は、ぜひ一度チェックしてみてほしい。